不登校児童生徒の「出席扱い制度」ってご存じですか?①
こんにちは、長野県佐久市の個別指導塾『個太郎塾佐久平教室』の眞島です。
当教室は、学習のつまずきの原因を探るカウンセリングを重視しています。そのため、勉強が苦手な生徒も、「塾の授業が楽しい」と満足していただけています。
また、様々な理由で学校に行けなくなった生徒にも、楽しく通っていただけています。
そんな不登校のお子さまを持つ保護者から「出席扱い制度」についてご相談されましたので、共有させていただきます。
今回は不登校のお子さまを持つ保護者の方に是非見ていただきたい内容です。
不登校とは
まず大前提として、自分の子が不登校かそうでないのか、まずは不登校の定義についてご説明します。
文科省によると、
年間 30 日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたものに該当していること
と定義されています。
分かりづらいと思いますので、具体例で説明しますと、
欠席が以下の理由による場合は不登校と認定されます。
「学校の授業についていけないから」
「人間関係に悩んでいるから」
「発達障害で特別支援/通級教室に通っているから」
反対にNGとなる理由は、
「骨折を理由に30日以上欠席」「起立性調節障害で30日以上欠席」などの、
主にけがや病気が原因となる欠席は不登校とはなりません。
出席扱い制度とは
おそらく、多くの方がこの制度を知らいないと思いますが、
不登校生が自宅でICTなどを活用して、自分で学習することで自宅にいながら出席を認められる制度が「出席扱い制度」です。
文科省から出ている資料を要約しますと、
・対象は小学生から中学生まで(高校は含まない)。
・学校復帰を円滑化することを目的とする。
この制度を適用することにより、次の2つの効果が期待されます。
・自宅学習を認めて登校意欲の醸成を狙う。
・中学生は内申点対策にも活用可能。
この制度は、学校に行きたいけど、現状行くことが出来ない多くの児童生徒にとって、必要な制度ではないでしょうか。
出席扱いの7つの条件
しかし、すべての自宅学習者に出席扱いが認められるわけではありません。
出席扱いが認められる条件は主に以下の7つがあります。
出席扱いの要件(7項目)
「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」令和元年10月25日
(1)保護者と学校との間に十分な連携・協力関係があること
(2)ITや郵送、FAXなどの通信方法を活用した学習活動であること
(3)訪問等による対面の指導が適切に行われること
(4)学習の理解の程度を踏まえた計画的な学習プログラムであること
(5)校長が対面指導や学習活動の状況を十分に把握していること
(6)学校外の公的機関や民間施設等で相談・指導を受けられない場合に行う学習活動であること
(7)学習活動の評価は、計画や内容を学校の教育課程に照らし判断すること。
上記の条件について、詳しくは別のブログで解説しますが、今回理解していただきたいのが、学校(教育委員会)の理解が必要ということが言えます。
全国の出席扱い制度利用者数
それでは、全国的にこの制度利用者はどのくらいいるのでしょうか?
全国の不登校児童生徒のうち、「自宅におけるICT等を活用した学習活動」を指導要録上出席扱いとした児童生徒数の数は以下の表の数字となります。
国立 | 公立 | 私立 | 合計 | |
小学校 | 53 | 4601 | 98 | 4752 |
中学校 | 43 | 6177 | 569 | 6789 |
合計 | 96 | 10778 | 667 | 16541 |
R3児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果(P93)参照
小学生約4600人、中学生6100人と聞くと、そんなにいるのかと驚かれる方もいらっしゃるのではないでしょうか?しかし、小学生の不登校が約10万人、中学生の不登校が約15万人、合わせて25万人以上いる不登校児童の数を考えると、たった4%の児童しか制度を利用していないことがわかります。
おそらく多くのご家庭がこの制度の存在を知らないために利用できていないのでしょう。実際、教室がある佐久市での過去の利用実績は1人いるかいないかということでした。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回ご紹介した「出席扱い制度」は、多くの不登校を持つ保護者にとって、救いとなる制度ではないでしょうか。
勉強の遅れが、いつか学校に復帰したときに困ることがないようにと、学習塾に学習の場を求める保護者は多いです。
しかし、同じ塾業界の方から聞いた話では、不登校生が塾に継続して通うことは残念ながら難しいようです。その一番の理由は、頑張った成果を評価される場がないということです。せっかく頑張っても、学校で評価されないというところで挫折してしまう児童生徒が多いようです。
この出席扱い制度を利用することで、計画的に学習することが可能ですし、学校の先生からも頑張りを評価してもらえますので、自己肯定感アップも図れます。
出席扱い制度にご興味のある方は、下のフォームから無料の学習相談をお申し込みください。
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