講師のおススメ本 池上彰『なぜ、読解力が必要なのか?』
こんにちは。個太郎塾佐久平教室の渡辺です。
本日は、長野県松本市出身のジャーナリストである池上彰さんの本『社会に出るあなたに伝えたい なぜ、読解力が必要なのか』をご紹介します。
著者の池上彰さんといえば、ニュース番組や数多くのメディアで時事問題などをわかりやすく解説してくれることでお馴染みですよね。
さて、昨今よく耳にする読解力。
学校や塾でも「読解力を伸ばしたい」といったフレーズをしばしば耳にします。読解力というのは、その字のごとく「読んで理解する力」のことですが、それがどうして必要とされているのでしょう?
読解力はどうして必要なのか?国語だけ勉強していればいい?
この読解力、本著の中では、
読解力は国語の授業中だけではなく、生きていく上で常に必要となる力です。日常生活においても、住宅や携帯電話の契約書、税金や保険の手続き書類、友人とのメールやSNSでのやりとりなど、正しく理解すべき文章は身の回りにあふれています。
P.5より引用
と述べているように、学校の勉強だけでなく社会生活、日常生活を送るうえで必要な力だとしています。
また、「『読解力』と教科学力の関係」という調査の結果から、中学2年生は国語の「読む力」よりも数学の「数量や図形についての知識・理解」のほうが読解力の得点に寄与している点などから、
読解力は国語という教科においての力だけではなく、算数/数学とも大いに影響し合う総合的な学力であるということが、ここからも読み取れます。読解力がなぜ算数や数学と大きく関係するのでしょうか。それは、算数や数学が、具体的なものごとと式や図形などに抽象化あるいは一般化されたものごととを行き来しながら考える学問であり、論理的に思考し議論するための力だからです。ーー(中略)問題の意味を理解するためにも、算数や数学に読解力が必要です。逆に言えば、読解力があれば算数や数学も理解でき、論理的にものごとを考えられます。
P.70より引用
のように、算数/数学と読解力との関係について、(国語の力が必要であることは念頭に置きつつ)論理的に思考・議論する力と読解力には相関関係があるとしています。
ここ数年の入試問題などでも、一時関数を利用して携帯電話の料金プランの中から一番お得なものを選ぼう、といったものが出題されるなど、文章を正しく読み取り・理解して・解くことができているかといった問題が増えました。読解力もはや国語の点数だけではなく、数学や英語、理科社会、すべての教科に今まで以上に求められています。
池上彰さんはどのようにして読解力を伸ばしたのか
本著のなかには、池上彰さんが自身の読解力を伸ばすのに良かったとしていることがいくつか紹介されています。「書く」「聞く」「伝える」「読む」ことが大切であるとしていて、毎日新聞を読み続けることであったり、人に説明することであったり、いずれもあのテレビの優しい語り口の印象で紹介されているので、気になる方はぜひ読んでみてください。
これから社会へ出る高校生だけでなく、今お子さんをお持ちの保護者のかたにもおススメです。
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