岩波ジュニア新書のススメ『砂糖の世界史』
こんにちは。個太郎塾佐久平教室の渡辺です。
さて、皆さんは岩波ジュニア新書をご存知でしょうか。小中学生から大人世代まで、幅広く読める入門新書、というのがコンセプトのシリーズなのですが、子ども向けにしておくには勿体ないくらいの内容がそろっています。逆に、小学生には少し難しいのでは…というものも多く、まさに入門新書。著者も歴史学であれば名だたる研究者の先生だったりします。夏休みの読書感想文や自由研究にはうってつけの本ばかりだと思います。
なかでもおすすめなのが、川北稔『砂糖の世界史』。
砂糖の歴史ではないのです。砂糖をめぐって世界が動く、その様子にスポットを当てて、植民地政策や奴隷制度、産業革命がどのような性質を持ったものであったのか、改めて「そういうことだったのか!」と納得してしまうことしきりです。
この本を初めて読んだとき、教科書で習ったプランテーションや奴隷制度についてをきちんと理解できていたつもりだったのに、それぞれを「砂糖」というキーワードで結び直すだけでこんなにも見えてくる世界が変わるのか、と衝撃を受けました。もちろん、砂糖が歩んできた歴史そのものもとても面白く、チョコレートとの出会いは「へぇ〜!」(古い)でした。高校生で世界史を学習している生徒さんには必読にしたい一冊です。
以下、本文各章抜粋です。少しでも気になる章があればぜひ。
プロローグ 砂糖のふしぎ
第1章 ヨーロッパの砂糖はどこからきたのか
第2章 カリブ海と砂糖
第3章 砂糖と茶の遭遇
第4章 コーヒー・ハウスが育んだ近代文化
第5章 茶・コーヒー・チョコレート
第6章 「砂糖のあるところに、奴隷あり」
第7章 イギリス風の朝食と「お茶の休み」ー労働者のお茶ー
第8章 奴隷と砂糖をめぐる政治
第9章 砂糖きびの旅の終わり ービートの挑戦ー
エピローグ モノをつうじてみる世界史 ー世界史をどう学ぶべきかー
(M)
長野県佐久市岩村田にある個別指導塾『個太郎塾佐久平教室』
営業時間:15時から21時(金・日曜日定休)
〒385‐0022 長野県佐久市岩村田936‐6 TEL:0267‐88‐7861