【どうして社会を勉強するの?の問いに答える一冊】岩波ジュニア文庫 伊藤真『中高生のための憲法教室』【中高生の読書におススメ】
著者の伊藤真さんは、本著のなかで「憲法を理解するうえでも、歴史の勉強がとても役に立ちます。世界史、日本史、とくに現代史をしっかりと勉強してみましょう」、「憲法を勉強してみてはじめて、歴史の重要性と歴史を勉強することの意味がわかりました」と仰っています。じつは、これこそ中学校の社会科が地理・歴史の学習を終えてから公民の学習に入る理由なのです。
地理や歴史なんて勉強して何の意味があるの、という生徒さんはたまにいますが、公民を勉強することに関してそういう質問をする生徒さんには出会ったことがありません。それほど公民科はいまを生きる我々にとって知らなければならない、日本で生活するうえで本当に大切なルールを学習する教科です。
その教科をより理解するために必要なのが、現代社会における世界各国の地理的な国際情勢であったり、日本という国の歩んできた歴史であるといえます。
本著では、いわゆる公民教科に添いながらも、憲法改正や戦争放棄、教科書検定問題、靖国参拝問題、女性天皇の是非、裁判員制度・・・(少し前のものですが)さまざまな時事問題について憲法の視点から中高生にわかりやすく解説しています。社会科は地理も歴史も公民も、政治や法について「自分で考えて」参加できるように、真剣に学習してほしい科目です。(M)
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