文章題を解くコツ -作文問題-
前回は抜き出し問題について触れましたが、今回は作文問題です。現代文だけでなく古文でも出題される形式で、配点も大問の中で1番高くなっていることが多いです。そのため、ここが取れるが取れないかで全体の点数が大きく変わることになります。
そしてここが大事なんですが、作文問題を苦手としている人はとても多いです。そもそも国語が苦手な人はもちろん、「漢字や抜き出しはできるけど、作文はいつも取れない…」と悩んでいる人も多いのが現状なんです。作文問題をしっかり取れるようになって、周りと差をつけましょう!
まずポイントとしては、書く文字数です。ここで、皆さんの中には「いやいや、文字数は問題の中で指定されてるじゃないか」と思われた人もいると思います。その通りではあるんですが、ここで言いたいことはちょっと違うんです。
確かに、基本的には文字数は指定されています。それも、『○○文字以内で書きなさい。』という形式が多いですよね。実はここが1つの穴になっているんです。前提として1つ覚えて欲しいのが、「○○文字以内であれば何文字でもいい、というわけではない」ということ。これを勘違いしている人がかなり多いんです。
少し例え話をしますが、作文を書く時の原稿用紙を思い出してください。20×20の400字になっていますよね。そして、何かに対して「原稿用紙1枚にまとめて書け」という課題が出たとします。この作文、どこまで書きますか?文字数が少なすぎると書き直しをさせられたりするため、基本的には400字近くを目指しませんか?
国語の作文問題も同じで、文字数が少なすぎるとその時点で採点の対象外にされることがほとんどです。仮にものすごく優しい先生が採点したとしても、部分点しかくれないと思います。作文問題で満点を取りたい場合、「指定文字数の9割」は最低でも書きましょう。30文字指定なら27文字数、50文字数指定なら45文字数といった感じですね。ここまで書いて、なおかつ内容が合っていれば確実に満点です。
そして2つ目のポイント、書く内容です。どれだけ文章量を増やしても、的はずれな事を書いていては点にはなりません。出題者の求める答えに近づけて書きましょう。
コツとしては、「複数の箇所から考えること」、「文からそのまま抜きだすのはやめること、」「内容をまとめてから書き始めること」の3つです。ひとつずつ説明していきます。
まず1つ目のコツ、複数の箇所から考えること。前回の抜き出しでも書いたように、文によっては後半の内容から推察できるものもあります。また、気持ちに関しては特にですが、その前の文から気持ちの変化が生まれていることもあります。絶対に一段落のみから考えることはせず、関連していそうな箇所全てから内容を考えましょう。
次に2つ目のコツ、文からそのまま抜きだすのはやめること。そもそも出題者が求めているものは作文です。自分の言葉で何を書くか、該当箇所をどうまとめるかを見ているんです。文をそのまま抜き出して末尾だけ変えたものは、作文ではなくただの引用です。良くて低めの部分点だと思います。どうか、自分で書いてください。
最後に3つ目のコツ、内容をまとめてから書き始めること。書きながら内容をまとめていく、というやり方をする人が稀にいます。すごく器用な方だと思いますが、僕からはあまりオススメできません。もちろんそれで正解できるのであれば構いません。ですが、そのやり方をしていると、途中から内容がぐちゃぐちゃになって何を言いたいのかわからなくなるという事故が起こることがあります。しっかり書き切れれば点にはなりますが、あまりにもリスクが大きいです。内容を頭でまとめてから書き始めることをおすすめします。
かなり長くなってしまいましたが、僕から教えられる作文問題に対して使えるコツは全て書きました。これを見てくださった学生さんや保護者様のお子さんの点数が上がってくれれば幸いです。 (S)
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