「和製漢語」を知っていますか
明治になり、西洋の文化や概念が日本に一気に入ってきました。それらを表現するのにカタカナではなく、漢字で表現しようとして日本人が考えたのが「和製漢語」です。
「和製漢語」は、新しく漢字を組み合せて作ったもののありますし、もともと中国にあった漢語に新しい意味を付け加えて転用・再生した語もあります。
具体的な「和製漢語」としては、日頃よく使っている、「文化」「文明」「民族」「思想」「法律」「自由」「民主」「科学」「哲学」「理想」「信用」「人格」「組合」「保健」「保険」「財政」「弁護士」「出版」「出席」「初歩」「経済」「資本」「階級」「警察」「分配」「宗教」「主観」「客観」「物理」など、たくさんあります。
「和製漢語」は、分かりやすく、かつ中国語の表記にも従っているものが多くありました。そのため、日清・日露戦争前後に日本の近代化について学ぶために日本に来た中国留学生が中国に持ち帰り、現在の中国でも使われるようになりました。
「金融」「投資」「抽象」など、現代中国語の中の社会科学に関する語彙の60~70%は、「和製漢語」だという説もあります。
また、中国の国名、中華人民共和国の人民と共和国も「和製漢語」だと言う人もいます。
漢字は中国から日本に伝わりましたが、日本で作られた漢語が中国に逆輸入されたというのは興味深い話ですね。(講師 K)
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